いまでこそ絵画の作品紹介画像では、あえて額縁部分をカットしたものが一般的になっていますが、それまでは額縁はあって当たり前という存在であったがために、その記録の少ないことは美術関係者の間ではよく知られたことかもしれません。

運よく額縁についての記載(『ピープスの日記』で知られる英国の文筆家Samuel Pepys(サミュエル・ピープス)など)が見つかってもそれがどれに当たるのかわからなかったりという実情のようです。

著名な建築家であり彫刻家ヤーコポ・タッティ(通称:サンソヴィーノ)の名を冠したサンソヴィーノ額縁と呼ばれるものも、実際にはその相関関係はない事は知られており、もしかするとその彫刻家の下請けとなる製作現場で作られていた作品が名称を冠した額縁と似ているからその名がついたのでは、といった憶測でつじつま合わせをするしかないというのが現実といわれています。