西洋美術においては、作品をつくる芸術家たちと作品の制作を依頼するパトロンの姿が度々語られます。美術作品は常に富、財力、権力とともにあるものだなどと称されることから、言い方を変えれば美術品を手にする人たちはその時代の覇者でもあるようなのです。ルネサンス期のパトロンとして有名な一族は、メディチ家です。現存するメディチ家の宮殿にある礼拝堂に描かれる「東方三博士の旅」にいは、一族の主要な人物質の想像が描きこまれているそうです。時代が揺れ動くのなかで美術品が一部の特権階級の人びとの手を離れ、大衆と呼ばれるような市民や商人たちの手に渡る時代が訪れるということは市民や商人たちの活躍する時代の到来を指示しているのだそうです。西洋の歴史において絵画や彫刻などの美術品は財力や権力の象徴とも言えそうですが、さらにはそれ以外での存在価値を考えてみましょう。